大阪高等裁判所 昭和28年(う)1971号 判決
弁護人は、本件のような職業紹介行為を有罪とすれば被告人等業者は営業選択の自由を侵害せられ、接客婦は就業選択の自由に重大な支障を受ける。従つて原判決は憲法第二十二条に違反すると主張する。
しかし、憲法第二十二条は何人も公共の福祉に反しない限り職業選択の自由を有すると規定しているのであるから、公共の福祉に反する以上職業安定法によりこれを禁止しても何等憲法に違反するところはないのである。原判決の認定のするところによれば被告人の行為は公衆衛生及び公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で職業紹介をしたというのであり、かかる行為が職業安定法第六十三条第二号で禁止されているのであるから、かような公共の福祉に違反する職業紹介を禁止することによつて被告人等業者及び接客婦の職業選択の自由が奪われたとしても、もとより当然の事理であつて憲法第二十二条違反を論議する余地はない。